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社会人になってしまったよ

【F1】現行レギュレーションに思うこと③

 

 

 

 

syg1665.hatenablog.com

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 の続きです

 

 

【詳説】

 

  1. 1レースにおける燃料総量は100kgまで。瞬間燃料流量制限は廃止。

→燃料総量100キロまでというのは現行レギュにもありますし、環境性能を無視するわけにはいかない以上、あって当然でしょう。一方で瞬間流量の規制には私は疑問です。瞬間流量が自由であれば、オーバーテイクを試みる時に一瞬の速さを得られ、一方で帳尻合わせを行っているときには相手から猛追をうけるわけですから、戦略の幅の拡大・オーバーテイクの増加につながると思います。(DRSなんかよりもよっぽど効くんじゃない?)燃費については総量を指定すれば、平均燃費の最低基準がでるからそれでいいじゃない。

 

 

     2.エンジンの排気量・気筒数・最低重量の自由化。またNA・過給・ハイブリットの選択も自由。最高回転数の制限も廃止。

→ルマンっぽい内容ですけど、PUの選択の如何を見るのもファンにとってはおもしろいんじゃないでしょうか。パワーか空力を取るか、軽さを選ぶかハイブリットを取るか…とか。どんなPUを選択するかによってサーキットの得意・不得意やストラテジーも大きくかわるでしょうから先の見えない展開になるのでは?もちろんシーズン中のPU開発制限も廃止です

 

 

      3.サプライヤーに対するバジェットキャップの設定。

→②を導入する代わりにコスト削減策として導入します。開発を一切の自由にするかわりに投入できる予算を制限すれば、PUサプライヤーの技術力と同時にマネジメント力も大きく問われるようになるでしょう。どのような組み合わせを取るのが最適化を的確に判断し、重要な部分に適切なリソースを投下する必要が生じます。同時に開発に従事させる人員全員の総労働時間を制限することによって、従業員の賃金低下も抑えます。バジェットキャップに対する問題点は他部門による開発委託という抜け道でしょうか。例えばAMGのPU開発拠点があるのはイギリスのバークレーですが、メルセデスの先行開発・基礎研究部門などの他部門で別名目の予算で、PUに関連するような研究・開発を担わせ、それを丸々持ってきてしまえば、バークレーではリソースを使ってないと言えるようになってしまうわけです。コンストラクターにおいてバジェットキャップが適用されないのもそこに理由もあるような気もしますが………。とにもかくにもバジェットキャップを導入するには、どれだけ抜け道をつぶせるか、にかかっているでしょう。

 

      4.車体総重量の緩和

→これもPU自由開発に関連して、です。PUが自由化される以上、PUの重量には大幅なばらつきが生じます。故に車体総重量も自由化しなければ小型で軽量のPUを選択する意味がなくなります。現在のクラッシュテストは相当厳しい気がします。で、あるのならば、それをクリアできれば重量に関しては気にしなくてもいいんじゃないかな。

 

       5.コンストラクターに対するバジェットキャップの設定。

→ワークスチームが大量のリソースを投入できる一方で、弱小コンストラクター自転車操業では公平な勝負は望めないに等しいでしょう。PU同様、バジェットキャップで制限するべきでしょう。

 

        6.レース中の給油の復活。ただし燃料タンクはガソリン100㎏が搭載可能であること。 

→ストラテジーの多用性を生み出すためのものです。同時に瞬間給油量?一秒間にノズルからタンクに注げる量?も規制して、給油時間が短くなりすぎないようにするのも手かもしれません。

 

        7.チーム分配金の平等化→その年のコンストラクター順位によって、振り分けられる分配金ですが、これ事態は非常に正しいものでしょう。それだけマシンが良かったわけですから。ドライバーもチームも頑張ったわけですから。一方で、チームの歴史的価値に分配金が加わるのは解せません。理解はできるけど、それこそ順位の固定化につながります。伝統あるチームの落ちぶれも新興チームの台頭もF1をおもしろくしてくれる要素でしょう。既得権益感満載です(特にフェラーリの)

 

 

 

【総評】

 

ざっと思い浮かぶものを粗くあげた感じですがどうでしょうか。少なくとも基本姿勢として多様性を生み出すことが必要だと思います。少なくとも今の(いろんな意味で)固定化されたF1は見ててつまらないものです。WECのGT-R LM NISMOには驚かされましたから。結果はともかく見てて楽しいですし、あれでどこまでいけるか気になります。F1であんなものは出てこないでしょうけど、少なくとも毎レース、先が見えないものでなければいけなでしょう。おもしろい改革を待ち望んでいます。

 

SYG