ピクサー・ジブリ・ディズニーから見るブランドの法則(2)
前回の続きです。
東宝の顧客至上主義に基づけば、それは「観客が見たいものを提供する」ということでしたが、それは一方で観客が見た後の心持を気にしていないということであります。
どんな人にでもある経験だと思いますが、
わざわざ映画館で見に行った映画が、
映画館で見ずとも忙しい中、貴重な2時間という時間を割いて、見た映画が
つまらなかった時の腹立たしさ、いらだち
これを経験させてしまっては、また映画を見ようとは思ってくれなくなるのは当然ではないでしょうか。
2時間という時間の間、観客を画面の前で集中力を保たせ、そこに固定するということの難しさを日本の大手映画会社はないがしろにしている気がしてなりません。
映画がチケットを買わせさえすれば、映画会社には勝ちであり、それ以降映画会社にとって、見るも見ないも、途中退出するも観客の自由であるし、どうでもよいという構造上、いかに人を見たい!と思わせるかという点に目が行きがちなのは、わからないことはありません。
しかし、見たいと思わせ、わざわざチケットを買った映画がつまらなかったときの気持ちは、また映画を見ようという気持ちを削ぐのです。
なぜ、ピクサーやジブリ、ディズニーが毎回話題作となり興行収入がよいのか、
会社の名前が有名?
吹き替え陣が豪華?
そんなものではないと僕は考えています
それはそこにおもしろいという保証があるからなのです。
続く